「自動化で解決」で終わらせたくない 荷物の向こうにいる人まで地理で見せたい

今週は「荷物だけの道路」から、実証実験、物流センターの立地まで追ってきました。でも書きながら、私は何度も「人手不足を自動化で解決する」という説明に引っかかりました。技術を否定したいわけではありません。それでも、荷物の向こうにいる人を消したくなかった理由があります。
地理おた部 2026.11.01
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今週は、自動物流道路を一週間追ってきました。

月曜日は、道路空間の中に「荷物専用の道」をつくるという構想。

水曜日は、3台の自動運転車両を使って合流やすれ違い、障害物回避まで試す実証実験。

金曜日は地図を開き、物流センターが高速道路やインターチェンジの近くに集まる理由を見ました。

三本とも、かなり未来を感じるテーマだったと思います。

人が運転しなくても荷物が動く。

物流専用の道路ができる。

複数の車両を自動で制御する。

人手不足が進む日本にとって、こうした技術が必要になることはよく分かります。

ただ、記事を書いている途中で、私は何度も一つの表現を消しました。

「人手不足を、自動化で解決する」

という言葉です。

間違いではない。でも、それだけでいいのか

自動物流道路が検討されている大きな理由の一つは、物流を支える人手の不足です。

国は、2030年度にも輸送力不足が生じる可能性があるとして、物流の効率化や自動化を進めています。

だから、

「人が足りない」
↓
「機械に任せる」
↓
「問題解決」

という説明は、決して間違いではありません。

むしろ、とても分かりやすい。

高校生にも伝えやすいと思います。

でも私は、この三段階だけで授業を終わらせるのが少し怖い。

なぜなら、その説明をすると、荷物を運ぶ仕事そのものが「人がやらなくてよい仕事」のように聞こえてしまうからです。

今週の記事を書きながら、私が一番残したかったのは、むしろそこでした。

自動物流道路ができても、人は消えない

自動物流道路には、基本的に運転手が乗りません。

長距離を走る部分の一部を自動化できれば、トラックドライバーの負担を減らせる可能性があります。

これは大きな意味があると思います。

ただ、荷物が自動物流道路に乗る前には仕事があります。

倉庫へ運ぶ人がいる。

荷物を仕分けする人がいる。

積み込む人がいる。

道路や搬送機器を整備する人がいる。

システムを監視する人も必要になります。

そして、自動物流道路を降りた荷物は、そこから先へ行かなければなりません。

店へ。

会社へ。

家庭へ。

自動化によって「人の仕事がなくなる」のではなく、人が担う場所や役割が変わっていく。

私は、この見方を授業に残したいと思っています。

ここから先は、今週の無料記事では書かなかった「なぜ私は自動化という言葉だけで説明したくなかったのか」と、実際に授業で扱うならどんな順番で考えさせたいのかを書きます。

国の資料を読むと、「自動化だけ」ではなかった

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