家の近くを20分歩くだけ。「地図にはあるのに通りにくい道」を探してみよう
今週は、ずっと「歩くための地図」を見てきました。
月曜日は、地図アプリに表示される「徒歩8分」が、誰にとっても同じ8分とは限らないことを考えました。
水曜日はさらに、国土交通省が歩道の幅や坂、段差などをデータ化し、AIを活用して効率よく整備しようとしている取り組みを見ました。
ここまで読むと、歩行空間のデータやAIは、少し難しい話に感じるかもしれません。
でも、このテーマは家を出て数分歩くだけで体験できます。
必要なのはスマートフォンだけです。
今週末、もし20分ほど時間があれば、いつも歩いている道を地図アプリで開きながら歩いてみてください。目的地を決める必要はありません。いつものコンビニまででも、駅まででも、近所を一周するだけでも十分です。
ただし今日は、「どこへ行くか」ではなく、地図に描かれている一本一本の道を見ることにします。
いつもの道なのに、地図と違って見える
まず地図アプリを開いて、現在地の周辺を見てみます。
道路が線で描かれています。太い道路もあれば細い道路もありますが、画面を見ただけでは、その道を実際に歩いたときの感覚まではなかなか分かりません。
そこでスマートフォンをいったん下げて、目の前の道を見ます。
歩道はあるでしょうか。十分な幅はあるでしょうか。自転車と歩行者がすれ違えるでしょうか。道路と歩道の間に段差はないでしょうか。少し先を見ると、坂になっていないでしょうか。
普段なら、そのまま通り過ぎてしまうものばかりです。
でも、「地図にはどう表されているだろう」と考えながら見ると、街の風景が少し変わります。
たとえば地図では、交差点を曲がってそのまま進めるように見える。
ところが実際には、大きな道路を横断するための横断歩道が少し離れた場所にある。地図ならほんの数十メートルなのに、実際にはいったん反対方向へ歩かなければならない。
そんな場所が意外とあります。
「歩道がなくなる場所」を探してみる
私が特に見てほしいのは、歩道の変化です。
広い歩道を歩いていたのに、突然狭くなる。途中から歩道そのものがなくなる。電柱や標識が立っていて、人が一人通るだけで精いっぱいになる。店舗の入口だけ歩道が少し傾いている。
こうした場所は、地図上では同じ一本の道路として描かれていることがあります。
でも実際に歩く人から見ると、同じ道ではありません。
数十メートル進むだけで、歩きやすさが大きく変わります。
ここで月曜日の記事を思い出してみてください。
道路をコンピューター上で扱うとき、その道を一本の「線」として表すことができます。
ところが、その線に長さしか入っていなければ、歩道が広いのか狭いのか、坂なのか平らなのかまでは分かりません。
水曜日に見た歩行空間ネットワークデータでは、こうした違いをデータとして持たせようとしていました。
つまり今、あなたが自分の目で見ているものが、そのまま「地図に追加したい情報」の候補なのです。
20分だけ、「誰かの立場」で歩いてみる
ここから少しだけ歩き方を変えます。
いつもの自分ではなく、別の条件でこの道を移動するとしたらどうだろう、と考えてみてください。
たとえばベビーカーを押していたら。大きなキャリーケースを引いていたら。足をけがしていたら。車いすで移動していたら。
同じ道でも、気になる場所が変わってきます。
自分なら気にせず越えてしまう小さな段差でも、別の移動手段なら負担になるかもしれません。少し急な坂も、普段なら何とも思わないのに、条件が変われば避けたい場所になる可能性があります。
だからといって、「この道は危険だ」「この道は誰も通れない」と決めつける必要はありません。
今日やってみたいのは、もっと単純なことです。
同じ一本の道でも、歩く人によって見え方が違う。
それを自分の街で確かめてみます。
地図にはない「通りにくさ」を一つ見つける
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- 距離を測ってみると、さらにおもしろい
- スマホの地図と、本物の街を行ったり来たりする
- では、AIはこの違いを見つけられるのか
- たった20分でも、街の見え方は変わる
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