観光地に着く前が一番おもしろい? 地理教師が旅先で「名所じゃないもの」を見てしまう理由
旅行へ行くとき、普通なら目的地を楽しみにすると思います。
有名な観光地。温泉。景色。おいしいもの。
もちろん私も楽しみです。
でも、地理を教えるようになってから、旅行の楽しみが少し変わりました。
目的地に着く前から、気になるものが多すぎるのです。
車窓から見える川。
急に変わる田畑の形。
道路沿いの家の屋根。
初めて見るチェーン店。
スーパーに並んでいる魚や野菜。
「ここから○○県」という道路標識。
山を一つ越えたら急に変わる景色。
観光案内には、たぶん載っていません。
写真を撮ってSNSに載せても、ものすごく「映える」ものでもありません。
それなのに、
「なんでここだけこうなっているんだろう」
と思った瞬間、急に気になり始めます。
今週は、シルバーウィークを少し楽しくする地理として、カレンダー、秋分の日、高速道路の渋滞を取り上げてきました。
【月・水・金の記事】
祝日から地球の公転が出てきたり、夕日の時刻から大気が出てきたり、高速道路の渋滞から道路のわずかな傾きが出てきたり。
どれも、最初から「地理を勉強しよう」と思って見つけたものではありません。
日常の中で、
「ん?」
と思ったことを少しだけ追いかけた結果です。
私は、これが地理のかなり楽しいところだと思っています。
有名な絶景まで行かなくてもいい。
世界遺産でなくてもいい。
いつもの景色の中に「なんで?」が一つあれば、そこから地理は始まります。
そして旅行は、普段とは違う景色に次々と出会うので、その「なんで?」がとても見つかりやすい。
ただ、地理教師になってから少し困ることもあります。
何か面白いものを見つけると、頭の中でもう一つのスイッチが入るのです。
「これ、授業で使えるかも。」
旅行を楽しんでいたはずなのに、気づけば教材のことを考えている。
ここから先は、そんな自分の少し面倒なところと、それでも旅行中に地理を見つけることを大切にしたい理由を書いてみます。