雨が止んだのに、なぜ警戒が続く? 千葉市で6時間181.5mm、台風のあとに残る「時間差」
9月21日、台風25号の影響で千葉県では大雨となりました。
気象庁の千葉観測点では、最大6時間降水量が181.5mm。これは9月として観測史上1位です。
翌22日の朝になると、台風は関東から離れ、千葉県の防災情報でも「暴風や警報級の高波の可能性は低くなりました」とされていました。
ところが、その文章はそこで終わりません。
土砂災害には昼前まで厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも警戒するよう呼びかけていました。
「台風はもう遠くに行ったのに、なぜ?」
そう思った人もいるかもしれません。
今月前半にも台風の記事を書きました。
そのとき取り上げたのは、台風がまだ来ていない段階で、なぜイベントや移動の判断をしなければならないのか、という「来る前」の時間でした。
今回は、その逆です。
台風が去ったあとにも残る時間を見てみます。
空の上では雨雲が移動していきます。
でも、地上に落ちた雨は、その瞬間に消えるわけではありません。
地面にしみ込み、斜面の中にたまり、川へ流れ込み、下流へ移動していきます。
つまり、雨には「降っている時間」だけでなく、降ったあとに土地の中を移動する時間があります。
ここが、今回の大事なポイントです。
雨は、止んだ瞬間に地中から消えない
大雨が降ると、雨水の一部は地表を流れますが、一部は地面の中へしみ込みます。
気象庁は、土の中にどれだけ水がたまっているかを表す「土壌雨量指数」という指標を使っています。
名前だけ聞くと難しそうですが、考え方は比較的シンプルです。
土を「穴の開いたタンク」のようなものだと考えます。
雨が降るとタンクに水が入り、少しずつ外へ流れていく。
雨が強ければ、水はどんどんたまります。
そして雨が止んでも、タンクの中の水が一瞬で空になるわけではありません。
地面の中には、まだ水が残っています。
土砂災害では、この「今降っている雨」だけでなく、それまでに降った雨が地中にどれだけ残っているかが重要になります。
だから気象庁は、雨がすでに止んでいても、土の中に水が多く残り土砂災害のおそれがある場合には、警戒情報を継続することがあります。
「雨が止んだ=斜面も安全になった」
とは限らないのです。
これは、ニュースを見るときにかなり使える視点です。
画面に雨雲がなくなったからといって、危険も同時に消えたとは限りません。
空の状態と、地面の状態には時間差があります。
では、川はどうでしょう。
実は川にも、雨雲とは別の時間が流れています。
川には、雨雲とは別の時計がある
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