被害写真の先にある復旧まで伝えたい 被災地を「教材」にしたくない地理教師の思い

台風の授業では、被害写真や雨量の数字はとても強い教材になります。けれど、強いからこそ「怖かった」で授業が終わってしまう危うさもあります。今週、千葉の台風25号を追いながら、私は改めて「災害のその後」をどこまで教えるべきか考えました。
地理おた部 2026.10.04
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今週は、台風25号が通り過ぎたあとの千葉を見てきました。

月曜日は、雨が止んでも土や川には水が残り、危険には時間差があること。

水曜日は、台風が遠ざかっても停電がすぐに復旧するとは限らず、倒木や道路、森林まで関係していること。

金曜日は、いつもの道路が使えなくなったとき、自分の街に「もう一本の道」があるのかを地図で確かめること。

振り返ってみると、今週は同じ台風を扱っているのに、台風そのものの話をあまりしていません。

最大風速。

中心気圧。

台風の進路。

そうした情報よりも、

「通り過ぎたあとに何が残るのか」

をずっと追いかけていました。

これは意図的でした。

災害のニュースでは、どうしても被害が一番大きく見える瞬間に目が向きます。

濁流。

崩れた斜面。

倒れた電柱。

水につかった住宅。

強い写真には、一瞬で状況を伝える力があります。

授業でも同じです。

災害の写真を見せれば、生徒はすぐに「大変なことが起きた」と理解できます。

でも、私はそこに少し怖さも感じています。

写真に写っているのは、災害の一番激しい瞬間です。

そのあと何日も続く停電。

遠回りしなければならなくなった通学。

家を直す時間。

店を再開するまでの時間。

道路を直す人。

電気を戻す人。

避難所から生活へ戻っていく人。

そういう時間は、派手な一枚の写真にはなかなか写りません。

災害を「被害が起きた瞬間」だけで教えると、私たちは一番長い部分を見落としてしまうのではないか。

今週の記事を書きながら、そんなことを考えていました。

被害写真は、強すぎる

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